今週の注目コミック紹介！他人には分かってもらえない何かを持った2人の関係性を描くガールミーツガール。 │ MHTの漫画・ゲーム備忘録

というわけで、もはや不定期になっている、その週でオススメの漫画を紹介する記事です。今週のおすすめは他人は言っても分かってもらえないようなことを秘めた少女たちがゆっくり距離を縮めていく、そんな作品。やっていきます。

今週のオススメは『雨夜の月』！
この作品は『姫のためなら死ねる』や『兄の嫁と暮らしています』のくずしろ先生の作品ということで、もう女の子同士の関係性の描き方が丁寧で丁寧で、本当によき。
雨夜の月とは目では見えないものの例えで、この作品は聴覚障害の女の子「奏音」と、明言はされていないけど、同性が好きな女の子「咲希」が、他人からは見ても分からないという悩みを抱えながら、歩み寄っていくという物語。
とにもかくにも、この歩み寄っていくという部分が本当に丁寧。聴覚障害を持ち、他人を拒絶する奏音に対して理解しようと努めながら真っ直ぐ向き合う咲希ちゃんと、それにほだされて、普段見せない姿をどんどん見せるようになる奏音がもう本当に尊い。
でもそうして距離が近づいていくにつれて話すことのできない咲希が抱えてるもののせいで、苦しい気持ちを感じてしまうという、仲良くなりたいけど近付きすぎると辛いという相反する気持ちを抱いてしまう切なさみたいなのもあって、そういうところが関係性により深みを与えていてすごい……。
咲希の友人との交流を通して奏音の世界が広がっていっているし、そのおかげで咲希の複雑な気持ちが増幅したり、これからの関係にまた少し変化を与えていきそうで、この2人の関係を見守らすにはいられない。
今はまだ1巻しかないので、この機会に是非読んでほしい作品。作者ツイッターでは1話が掲載されるので、それを読んでみてほしいなと思います。